背景画像
  1. HOME
  2. 婦人科

婦人科

Gynecology

生理に関するお悩み

生理のお悩みは一見単純そうにみえますが実はかなり奥が深いです。診断・治療を行うにあたり体内のホルモンの動向や卵胞発育との関係に関して十分な知識と経験が必要です。当院では生殖医療(不妊治療)の経験と知識があることに加えて、しっかりとお話をお聞きすることを第一に考えておりますのでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

生理痛(月経困難症)

日常生活に支障をきたす場合は治療が必要です。検査で原因が分かる器質性月経困難症と明らかな原因がない機能性月経困難症に分かれます。器質性月経困難症では子宮内膜症や子宮筋腫などが関与していることがあります。対処法としては、鎮痛剤、漢方、ピルなどのホルモン療法が挙げられます。当院では、詳細な検査と共に、患者さんの症状をしっかりとお聞きし、ご希望をふまえ個々の症状に合わせた治療法をご提案いたします。

検査項目
血液検査、超音波検査 等

生理不順(月経不順)・
生理がこない(無月経)・不正出血

主な原因は以下のようなものが挙げられます。

  • 急激なダイエット、肥満、ストレスによるホルモンバランスの崩れ
  • 子宮や卵巣、甲状腺などの病気
  • 思春期・更年期などの年齢的変化
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
  • 無排卵周期、黄体機能不全 など

特に以下の場合は受診をお早めにしてください。

  • 3か月以上月経がない場合
  • 月経周期が極端に短いまたは長い場合
  • 大量の出血や長期間の出血がある場合
  • 月経以外の時期に出血がある場合
検査項目
血液検査、超音波検査 等

これらの症状は女性の健康状態を反映する重要なサインであり、適切な対応によって多くの場合改善が可能です。
定期的な婦人科検診と、気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。

生理前がつらい、気分がおちこみやすい(月経前症候群、PMS)

PMS(月経前症候群)は、生理前のみに現れる身体的・精神的な症状で、ホルモンバランスの変動が関与しています。主な症状は、イライラや気分の落ち込み、頭痛、むくみなどです。当院では、症状を軽減するために詳細なカウンセリング、ホルモン療法、漢方薬、向精神薬の処方を行っています。日常生活の質を向上させるために、お悩みの方はお気軽にご相談ください。

検査項目
詳細なカウンセリング、超音波検査、血液検査 等

生理量が多い(過多月経)

過多月経とは生理量が多いことを言います。ナプキンがすぐにいっぱいになってしまうなどの日常生活で支障がでるぐらいの出血や、動悸やたちくらみなどの貧血症状がある人はお早めにご相談ください。当院では、詳細な検査と共に、患者さんの症状をしっかりとお聞きし、ご希望をふまえ個々の症状に合わせた治療法をご提案いたします。

検査項目
血液検査、超音波検査、癌検査 等

生理を移動したい

大切なイベントや旅行が生理と重なりそうなとき、月経を調整することが可能です。月経移動は、ホルモン剤を使って生理の時期を調整します。直前ですと移動が「難しい場合もあるのでご希望の方はお早めにご相談ください。
※ホルモン剤の副作用があるので、血栓症のご経験がある方やそのリスクが高い方には処方できない場合があります。

おりもののお悩み

おりものの異常は、様々な婦人科疾患の兆候となる可能性があります。原因としては以下のようなものが挙げられます。

カンジタ腟炎、細菌性腟症、トリコモナス腟炎、クラミジア、淋菌、子宮頸がん、体癌など

いつもと異なったおりものが現れた場合やご心配な方はお早めにご相談ください。特に性感染症は不妊の原因にもなりうるため早期発見・早期治療がとても大切です。

陰部のかゆみ

外陰部のかゆみは多くの女性が経験する一般的な症状ですが、症状の程度も人それぞれです。主な原因は、接触性皮膚炎、カンジタ腟炎、細菌性腟症、性感染症、更年期などが挙げられます。症状が続く場合や不安がある場合は、お気軽にご相談ください。

検査項目
細菌検査、性感染症検査、血液検査 等

性感染症

性感染症は性的接触によって感染する病気の総称で、適切な予防と早期発見・治療が大変重要です。主な性感染症には、クラミジア、淋菌感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、HIV/AIDSなどがあります。これらの疾患は、症状が軽微であったり、無症状のこともあります。長期間かかっていると不妊の原因にもなりうるため、ご心配な方はお早めに受診をしてください。

検査項目
血液検査、PCR検査、腟細菌培養検査 等

下腹部が痛い

下腹部痛の原因は多岐にわたります。産科、婦人科疾患のみならず、消化器や泌尿器疾患の可能性もあります。産婦人科領域の主な原因は以下のケースが考えられます。

下腹部痛の主な原因

婦人科系疾患

子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮内膜に類似した組織が子宮外で発生・増殖する慢性疾患です。主に20〜40代の女性に多く見られ、月経のある女性の約10%に見られます。主な症状には激しい月経痛、慢性的な下腹部痛、腰痛、性交痛などがあり、月経を重ねるごとに症状が悪化する傾向があります。早期発見・早期治療がとても重要で、長期間経過すると癌化や不妊の症状を引き起こすことがあります。閉経後は症状が軽減することが多いですが、定期的な検診が必要です。
卵巣嚢腫
卵巣嚢腫は卵巣内に液体や脂肪が溜まってできる良性の腫瘍です。20〜40代の女性に多く見られ、症状がないまま健診などで偶然発見されることも少なくありません。主な種類には、漿液性嚢腫、粘液性嚢腫、皮様性嚢腫、チョコレート嚢腫があり、それぞれ特徴が異なります。症状としては、腹痛、腰痛、頻尿、便秘などが現れることがありますが、小さいうちは無症状のことが多いです。大きくなるとねじれてしまい(茎捻転)、急激な腹痛を伴う緊急事態になることもあるため、定期的な検診が重要です。治療法は経過観察や手術など、大きさや症状に応じて選択されます。
子宮筋腫
子宮筋腫は子宮の筋組織にできる良性腫瘍で、30~40代の日本人女性の約25%がみられる疾患です。発生部位により粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫に分類され、それぞれ異なる症状を引き起こします。主な症状には過多月経、月経痛、不正出血、腰痛、頻尿などがあり、重度の場合は貧血や不妊の原因となることもあります。女性ホルモンの影響を受けて成長するため、閉経後は自然に縮小することが多いのが特徴です。
子宮腺筋症
子宮腺筋症は、子宮の筋層内に子宮内膜の組織が侵入して増殖する疾患です。主に30歳代後半から40歳代の女性に多く見られ、主な症状には、激しい月経痛、過多月経、骨盤痛などがあり、女性ホルモンの影響を受けるため、閉経後には症状が改善することが多いです。
骨盤内炎症性疾患(PID)
主にクラミジアや淋菌などの性感染症によって引き起こされます。典型的な症状には下腹部痛、発熱、異常な膣分泌物、不正性器出血があり、35歳未満の若年女性に多く、複数の性的パートナーがいる場合やIUD(子宮内避妊具)使用者でリスクが高まります。早期診断と適切な抗生物質治療が重要で、放置すると不妊や慢性骨盤痛などの深刻な合併症を引き起こす可能性があります。症状が軽度な場合もあるため、ご心配な方はお早めにご相談ください。

月経関連の痛み

生理痛
多くの女性が経験する症状で、子宮の過度の収縮によって引き起こされます。キリキリとした痛みや締め付けられるような痛みが特徴です。
排卵痛
排卵時に卵巣や卵管周辺に起こる一時的な痛みで、片側の下腹部に鋭い痛みとして感じられます。

妊娠関連

異所性妊娠
受精卵が子宮以外の場所(主に卵管)に着床する状態で、急激な下腹部痛と不正出血を引き起こします。緊急処置が必要な場合があります。
切迫早産・切迫流産
主な症状は下腹部痛や腰痛、性器出血などがあります。特に注意が必要なのは、20~30分ごとに規則的に現れる痛みや、立てなくなるほどの強い痛み、5~10分以上持続する痛みです。妊娠中に不正出血や規則的な腹痛を感じた場合は、すぐに受診することが重要です。

ピルについて

ピル(LEP、OC)について

ピルは女性の健康と生活の質を大きく向上させる可能性を秘めた、画期的な医薬品です。避妊効果だけでなく、生理痛の軽減や肌質の改善など、様々な効果が期待できます。あなたの体質やライフスタイルに合わせて最適なピルをご提案し、安心して服用いただけるようサポートいたします。
服用前に、問診、体重測定、血圧測定、子宮頸がん検査、血液検査、超音波検査を行います。
その後半年毎の血液検査と1年毎の子宮頸がん検査、超音波検査を行います。
また、1年おきの乳がん検診もお勧めいたします。

避妊について(緊急も含む)

緊急避妊法は、避妊ができなかった場合や避妊に失敗した場合に、望まない妊娠を回避するための方法です。性交後72時間以内に行うことで、高い確率で妊娠を防ぐことができます。また、性交渉後、早めに飲むことで避妊の確率が高まりますので早めの受診をお勧めします。妊娠の不安を抱えたまま過ごすのは辛いことですので、今できる緊急避妊法についてご相談ください。

更年期障害

更年期障害かも

更年期は、女性の人生において重要な転換期であり、通常45歳から55歳の間に訪れます。この時期に経験する心身の不調を「更年期障害」と呼びます。主な原因は卵巣機能の低下に伴い女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することが挙げられます。

更年期障害の検査
問診、血圧測定、血液検査、自己チェック表(PDF) など

更年期は決してネガティブなものではなく、新たな人生のステージへの移行期間と捉えることができます。適切な理解と対処により、この時期を健康的かつ前向きに過ごすことが可能です。お悩みの方はお気軽にご相談ください。

骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱脱等)

骨盤臓器脱は、骨盤内の臓器が正常な位置から下がる状態で、尿漏れや不快感を引き起こします。当院では、骨盤底筋運動、ペッサリー挿入など、症状に応じた治療を提供いたします。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

検査項目
内診、超音波検査 等

不妊症について

流産について・不育症

流産は、多くの女性が経験する可能性のあるものです。妊娠の10~20%の頻度で発生すると言われています。流産は決して珍しいものではなく、主な原因は赤ちゃんの染色体異常です。流産は辛い経験ですが、多くの場合は次の妊娠で無事に出産できる可能性が高いです。不安や心配がある場合は、まずはご相談ください。しっかりとお話をお伺いし、今後のプランを一緒に考えていきましょう。

2回以上の流産(妊娠22週未満)・死産(妊娠22週以降)の経験がある場合に不育症と診断されます。この状態は、多くのカップルに心理的な負担をもたらす可能性がありますが、適切な診断と治療により、生児を得られる可能性が高まります。

子宮頚がん検査・
子宮体がん検査について

子宮頚がん検査について

子宮頸がんの検査は、主に細胞診、コルポスコピー(腟拡大鏡)、HPV検査(ヒトパピローマウイルス)を中心に行われます。
細胞診異常やHPV検査が陽性であった場合、コルポスコピーを用いた組織診が必要であり、当院で行うことができます。
検査に不安を感じる方もいるかもしれませんが、これらの検査は短時間で済み、痛みもあまりありません。定期的な検診を受けることで、子宮頸がんのリスクを大幅に減らすことができます。不安や疑問がある場合は、遠慮なくご相談ください。

子宮体がん検査について

子宮体がん検診は、早期発見・早期治療のために非常に重要です。最もわかりやすい症状は不正性器出血です。気になる症状がある方は、ためらわずにご相談ください。
当院では40歳代後半からの定期的な検診をお勧めしています。

検査項目
子宮内膜細胞診、組織診、超音波検査、血液検査 等

ワクチンについて

当院では、HPVワクチン、風疹ワクチン、麻疹ワクチン、インフルエンザワクチンの接種が可能です。また、2024年5月から日本で妊婦さんに接種可能なRSウイルスワクチン「アブリスボ」が発売され、当院では積極的な接種をお勧めしております。

背景イラスト

早期発見・早期治療が、最も大切です。
気になる症状がある方やご心配な方はどうぞお気軽にご相談ください。

ページトップアイコン